なぜPCBは反るのか?材料・銅箔・積層が関係する理由
― 「分からない言葉」を一つずつほどくと、材料のつながりが見えてくる ―
PCBの「反り・ねじれ」がなぜ起こるのかを、樹脂の硬化、ガラスクロス、銅の分布、CTE、積層条件から分かりやすく解説します。
1.PCBはなぜ平らである必要があるのか?
PCBは部品実装やコネクタ接続、筐体への組み込みなどで寸法精度が求められます。そのため、基板が大きく反ったりねじれたりすると、実装や信頼性の問題につながります。
2.反りは「一つの材料」が原因ではない
PCBの反りは、樹脂の硬化収縮、ガラスクロスによる補強、銅の熱膨張、材料同士のCTE差、積層条件などが組み合わさって発生します。
樹脂+ガラスクロス+銅箔+熱履歴→反り・寸法変化
3.なぜ銅の量や配置まで関係するのか?
基板の片側だけに銅が多い場合、加熱・冷却時の変形挙動が表裏で異なることがあります。そこで多層基板では、銅の分布や層構成も含めてバランスを見る必要があります。
4.ガラスクロスは強度だけの材料ではない
ガラスクロスは樹脂を補強し、寸法安定性に寄与します。一方で、織り構造や方向性もあるため、単純に「ガラスが多ければ反らない」とは言い切れません。
5.高性能材料でも反ることはある
低CTEや高Tgなどの高性能材料を使えば、あらゆる反りが消えるわけではありません。材料特性、銅分布、積層構成、加工条件をセットで見る必要があります。
PCBの反りは「材料の良し悪し」だけではなく、異なる材料を一枚の基板としてどう組み合わせたかの結果です。
まとめ
- PCBの反りは樹脂・ガラスクロス・銅・熱履歴などの複合結果。
- 銅の量や配置、材料のCTE差、積層条件まで含めて考える必要がある。
- 高性能材料を使うだけではなく、材料同士のバランスが重要。
平賀兼好の徒然メモ
検索で一つの言葉を調べたら、そこで終わらず「なぜそれが必要なのか?」まで一歩だけ掘ってみる。電子材料は、その一歩で別の用語とつながり始めます。
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