なぜ「電子材料徒然草」を作ったのか?
― 苦労して得た「知」を、次にこの業界へ入る人へ ―
このサイトを公開した理由は、電子材料業界で働きながら、私自身が長い時間をかけて身につけてきた知識を、一度きちんと体系的にまとめておきたいと思ったからです。
まだAIが普及していなかった2010年代後半、私は全く違う業界でサラリーマンをしていました。
そこから転職して、この電子材料業界に飛び込みました。
最初から専門知識があったわけではありません。様々なサイトを閲覧したり、セミナーに参加したり、得意先や仕入れ先の方々に教えてもらったりしながら、四苦八苦して一つずつ知識を身につけていきました。
その時に得た知識を、いつか体系的にまとめておきたいと思っていました。それが、この「電子材料徒然草」を作った理由の一つです。
便利になったからこそ、「知る」とは何かを考える
時代が変わり、ずいぶん便利な時代になりました。
スマホ片手にAIに「必要な情報を集めてきて」と指示すれば、以前なら何時間もかけて探していた情報を、驚くほど簡単に集めることができます。
もちろん、それは素晴らしいことです。私自身もAIの便利さを感じています。
ただ、ふと思うことがあります。
その情報は活きていて、あなたの「知」となり、「血」となるでしょうか?
苦労して手に入れた情報は、忘れにくく、抜けにくいものです。
自分で検索して、何度も読み、分からないところを人に聞き、実際の仕事で使って、ようやく「分かった」と思える。そうして身についた知識は、単なる情報とは少し違うのではないでしょうか。
だから私は、このサイトを単なる「電子材料の情報集」にはしたくありませんでした。
「なぜ?」を一緒に考えながら、読んだことが頭に残るサイト。
そんな場所にできればと思っています。
このサイトを見つけてくれたあなたへ
インターネットには、数え切れないほどの情報源があります。
その中から、このサイトがあなたの目に留まり、そして閲覧して頂いたことを、とてもありがたく思います。
ここで読んだ情報が、いつか仕事のふとした場面で「あの記事に書いてあったな」と思い出してもらえるような、あなたの忘れられない「知」となれば幸いです。
最後に、徒然草 第150段より
「電子材料徒然草」という名前を付けた以上、最後にこの言葉を置いておきたいと思います。
未だ堅固かたほなるより、上手の中に交りて、毀り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人、天性その骨なけれども、道になづまず、みだりにせずして年を送れば、…終に上手の位に至り、徳たけ、人に許されて、双なき名を得る事なり。
— 徒然草 第150段「能をつかんとする人」より
最初から上手である必要はない。
分からないことがあっても、恥ずかしがらず、少しずつ学び、年を重ねていけば、やがてその道の上手に至る。
これは、異業種からこの業界に飛び込んだ私自身にも、そしてこれから電子材料を学ぼうとする人にも、通じる言葉だと思っています。
このサイトの記事は、専門家だけを対象にしているわけではありません。かつての私と同じように、「そもそもこれは何なのか?」から知りたい人にも読んでもらいたいと思っています。
一方で、少し業界を知っている人には「そこまで掘るのか」と思ってもらえるような、材料屋ならではの視点も残していきます。
分からないことを、分からないままにしない。
その積み重ねが、きっと「知」になっていくのだと思います。
おわりに
ここまで読んで頂けたあなたの探求心があれば、また「知」を増やすことができるでしょう。
このサイトも、まだ始まったばかりです。
これから少しずつ記事を増やし、電子材料を「点」ではなく「線」で理解できる場所にしていきたいと思います。
よろしければ、次の記事も覗いてみてください。